25薔薇友訪問記1、野田オープンガーデン小布施さんの庭

野田オープンガーデンは5月5~7日でしたが、5月1日に会員だけの内見会を行いました。
野田オープンガーデンは以前から他地区より早く行われていますが、草花を主に考えればGWの後半でも他地区が多く行っている翌週末と変わりません。
薔薇のハイシーズンはいつかとなると難しく、四季咲きのシュラブローズの適期は5月第2週からですが、陽当たりの良いお宅はGW後半が見どころになります。しかしランブラーローズはこれよりずっと遅く第3週がメインとなります。
従って草花と薔薇に両方良い時期を考えるとオープンガーデンの日程の設定は難しいですが、オープンガーデンは花だけでなく瑞々しい緑も楽しむために、GW後半から翌週末辺りが妥当と想います。

野田オープンガーデンを実施している野田ガーデニングクラブは長い間継続している内にいつのまにか会員が高齢化したため、昨年の総会で継続か否か議論しましたが継続と決定され、会長は肥後さんから小布施さんへと交代し今年も行われました。以前に比べるとオープンガーデン参加のお宅は少なくなりました。


2014年から毎年小布施さんのオープンガーデンを観させて頂いていますが、初めて私の小布施さんの庭のを観た時「緻密な庭」という印象でした。以来10年以上毎年オープンガーデンを観させて頂いていますが、この「緻密な庭」という印象は変わりません。

会員だけのプレオープンは1日でしたが5日から始まるオープンガーデンの準備で大変でした。またオープンガーデンに間に合わせるために、大工さんがウッドデッキの制作を行っている最中でした。

小布施さんの庭の右側はウッドデッキの工事中です。入り口に資材が置いてあります。

正面のアーチはスパニッシュビューティです。スパニッシュビューティはクライミングローズとしては最も早咲きですが、小布施さんの庭はようやく咲き始めたところです。

カーポートの奥に向かって進み突き当りを左に曲がります。小布施さんの庭の薔薇はランブラーやシュラブローズが主体のため、開花はまだです。しかしアーチやオベリスクに仕立てた開花直前の薔薇の美しい緑の葉が、今日から5月の日差しを浴びて瑞々しく輝いていてとても美しいです。

私は花も良いけれど、それ以上に緑が好きです。そのため一番美しく感じるのは花の中に緑がある光景でなく緑の中に花がある光景で、それを実現するために薔薇の品種を選んできました。この光景が出来上がったらあとは緑の中に花が現れるのを待つだけです。また開花が終わって花柄を積んだら、また緑一色の光景になりますが、それはまた望むところです。

薔薇には照葉と艶消し葉の2種類があり、モダンローズは照葉が主体ですが、オールドローズや原種のノイバラ、それから改良されたランブラーローズは大半が艶消し葉です。
照葉はどちらかと言えば葉肉が厚く葉脈がくっきりして、色も暗緑色であるのに対し、艶消し葉は波形もやや細くて葉肉も薄く、色も薄いグリーンが多いため、とても柔らかくエレガントです。
私は、薔薇を始めた時,薔薇は西欧文化の象徴で、日本の風土で育ってきた私が、西欧文化の象徴の薔薇で囲まれた庭で安らぎを得られるのだろうかという一抹の不安がありましたその不安は、英国でポールズ・ヒマラヤンムスクの桜に似た花が頭上から降り注ぐ光景に初めて接した時に解消しました。ロサ・ムルチフローラの学名を持つ日本原産のノイバラやテリハノイバラが英国に渡りランブラーローズに改良されましたが、麝香の香りのムスクローズやロサ・ムルチフローラもアジア原産の薔薇であり、これらの薔薇に取り囲まれても自然な空間になることが分かったのです。

特に原種に近いランブラーローズの葉は明るいグリーンで楚々とした葉が多く、少しの風でもそよいでいる姿を見るととても落ち着きます。

緑の空間の向こうにオオデマリの白い花々がゆったりと寛いでいます。

このパーゴラの下はリニューアル中です。メッシュのパネルで囲んだパーゴラはDIYでの成果でしょう。手作りの構築物の優しさがグリーンと見事に調和しています。

パーゴエア方面を振り返ります。

会員の方たちは変わった仕立てや草花を直ぐに目ざとく見つけ小布施さんに質問をします。みなさん花が好きで溜まらないようです。

庭に木陰があるものは良いものです。薔薇は残念ながら庭の木陰を駆逐してしまいます。

オープンガーデンの庭を観る楽しみの半分は足元の床を観る楽しむことにあります。特に足元に気を使っている庭は密度が濃く感じられ、とても緻密な印象があります。

2014年に初めて訪問した時、この家屋の広大な壁面にワイヤーでスーベニ-ル・ドゥ・ラ・マルメゾン・クライマーが豪快に仕立てられ美しい花を咲かせている風景に出会いました。ナポレオンの皇妃ジョセフィ-ヌがオールドローズのコレクションを行っていたマルメゾン宮殿を偲ぶという名のブルボンローズの変種クライマーですが、大輪のピンクの花々が壁面に漂っていた姿が想い出されます。

オールドブラッシュです。私の大好きなこの薔薇は、歴史的品種の筆頭に挙げられますが、飯田さんの庭にありましたの、そちらで触れたいと想います。

ギガンチウムの変種、北本のオープンガーデンでも見かけました。

2014年の小布施さんのオープンガーデン

当時はアンジェラが全面に展開されていました。