25薔薇友訪問記4、野田オープンガーデン飯田さんの庭

飯田さんは今年から野田ガーデニングクラブの会員になられました。飯田さんは男性の会員です。
今回飯田さんの庭を初めて拝見いたしましたが、庭を見た瞬間キャリアの長い庭だと印象を持ちましたが、それはさまざまな角度からガーデニングを愛する会員の皆様も直ぐに感じたことでしょう。
飯田さんの庭は、草花主体のコンテナガーデンでなく、自然の風景を連想する宿根草が主体です。

カーポートの入り口の一番目立つ場所にオープンガーデンのポスターが掲出されています。

玄関の右手に薔薇が仕立てられています。

手入れの行き届いた庭への広いアプローチを辿るとガラス温室が見えます。かつては1坪のガラス温室を持つことが園芸家の憧れでした。ガラス温室を見た瞬間、飯田さんの園芸のキャリアは長いなと感じました。

庭に入ると年季の入った薔薇がアーチに仕立てられています。多分この薔薇も長い間アーチを覆って咲いていたはずです。アーチも昨今のチャチな造りでなく
堂々たる製品です。

広い庭の真ん中に桜の樹が植えられています。桜の季節、満開の桜の下のプライベートな空間で過ごす贅沢な気分を想像してしまいます。

昔は5月はあやめや菖蒲を楽しむ季節でした。今では個人の庭で楽しむ人は少なくなりました。代わりにアジサイになったのでしょうか。

小布施さん宅と同じようにオールド・ブラッシュが花をたわわに付けています。
私は薔薇を始めた時その歴史に触れ、その中で英国が中国から移入したチャイナローズの連続開花性、剣弁高芯咲き、ティーの香りが、モダンローズへの発展で最大の役割を果たしたことを知り、この歴史的品種オールド・ブラッシュを手に入れ、以来35年目の今でも一年中花を咲かせてくれます。
オールド・ブラッシュそ育てていると、薔薇栽培に熱心でないお宅には、クイーエリザベスと共に稀にオールド・ブラッシュがあることに気が付きました。おそらく江戸時代から既に我が国に入っているものと想います。
オールドブラッシュにはもう一つ逸話があります。西欧音楽を唱歌として教育に取り入れようと欧州や米国の民謡を翻訳して唱歌にしました。その中でアイルランド民謡の庭の千草がありました。四季咲き薔薇の無い英国では夏の終わりの9月に咲く薔薇はありません。この民謡の原題は「夏の名残の薔薇」でおそらくオールドブ・ラッシュを詠ったものですが、日本では薔薇が一般的でないため、ひな菊の名で詠っています。

薔薇が蕾をつけていますが開花はまだです。ギボウシはやはり優れた下草です。

クリスマスローズを落葉樹の下草に使うお宅も多いです。暑さが苦手なクリスマスローズは夏は薔薇など木陰の下で日差しを避けるし、冬は落葉した樹の下では日を浴びることができ、花が咲きやすいです。

スズランも下草として優れていますが、下草が密集する我が家のような庭では、誤って抜いてしまうことがあります。