山と自然のエッセイ・宇都宮近郊の小さな岩山、古賀志山

古い山仲間の長浜兄から年明けにどこかに行こうと話していました。もう登り4,5時間を要する山は、行きたくないので、日常の気分転換と軽い運動のため軽い山を探しました。
長浜兄は今は川崎在住ですが、茨城古河の出身なので宇都宮郊外に古賀志山という低い岩山があり若い時、岩登りの練習に行ったことがあり、2時間足らずで軽く登れるとの提案がありました。
古賀志山の名を聴いて、頼朝が奥州藤原攻めの際最初に激突した山が古賀志山という記憶があり、もしかしたら有名な古戦場を見ることができるかもしれないと期待が高まってきましたが、それにしても頼朝が宇都宮近郊で奥州藤原氏と戦う筈は無いと想って調べてみたら、頼朝が藤原氏と戦った山は、福島と宮城県境の阿津賀志山であり、古賀志山は似たような名前ですが全く別な山でした。

長浜兄から送られてきた国土地理院地図をベースにした概略登山図を見たら、宇都宮郊外のなだらかな丘陵地帯に突然山が噴き出たような独立峰の地形でした。宇都宮郊外の森林公園に隣接し、山麓の道はロードバイクのさかんな宇都宮の看板イベントのジャパンカップのコースでもあるので、とても人気のある山のようです。

標高差が300未満なので10時前から登れば午後少し遅く降りて来て宇都宮餃子でも食べようと想い、昼飯は持参しませんでした。ただ登るだけではつまらないので修験跡を見るコースを選択したり、フリークライミングを見学したり、道に迷ったりしたため、結局鹿沼の街で宇都宮餃子を食べたのは16:00を回っていました。低い山だからと言って舐めてはいけません。

東北道の鹿沼インターを降りて里道を走ると前方に古賀志山が見えてきました。山裾はなだらかですが横に長い稜線は岩山です。一番左が赤岩山、
真ん中のゴツゴツした長い稜線が中岩、右の稜線は御嶽山、右の最高峰は582mの古賀志山です。登山口が標高200mぐらいですから、標高差300m未満で楽勝の山です。

南山道登山口に看板がありました。この地図では登山道はシンプルですが実際訪れてみると踏み跡がたくさんあり、分かりやすいコースを図の北コースや南コースを選択した方が分かりやすいかも知れません。
私たちは南登山道の駐車場から林道沿いの太いオレンジ色でマーキングしたコースから古賀志山と御嶽山の鞍部に出る1般的なコースではなく、大日窟とか昔の修験道のルートを登り、フリークライミングのゲレンデも見れるコースを選択しました。

小さな駐車場が2面あり最後の1台でした。北コースと南コースの出発地のダム湖がメインなのでそちらの方が、大きい駐車場があるのでしょう。

最初はしっかりした林道を歩きます。ここはロードレースのジャパンカップのコースになっているようです。

大日窟に行くためには林道を左折して、山頂までのコースを戻る形で進みます。ここから完全な登山道が始まります。

しばらく登ると大日窟に着きました。このお堂の背後は巨大な岸壁でお堂を覆うように岩が張り出しています。よく見れば小さな窟ですが、開きすぎて雨風は防げません。
修験者はこの開けた履で寝泊まりしていたわけではないでしょう。森の中にはいくらでも小屋掛けできる場所があります。

そこかしこ南天の実がなっています。我が家の南天の樹は2本ありますが、大抵は冬前に鳥に食べられてしまいます。今年は千両も実を付けず、家内は正月の飾りでは寂しい想いをしていました。

椿は本来野生ですが、山中に真っ赤な花を付けている姿に出会うと心が動かされます。

山中は樹々がウッソゥしていて良く見えません。この画像は何を撮影しようとしたか意味不明です。赤色はお地蔵さんの帽子みたいですが。岩の右端にはピンが2本打ってあるのが見えます。

滝神社とか男滝、女滝、荒沢滝とサインに表示してありますが、これらの地名が記された地図が無いため、何を表示しているのか不明です。

茂みの彼方から声が聞こえると想ったらフリークライミングの岩場でした。ここのハングは結構大きく張り出しています。

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たまたま登っていた女性に話をお聴きすると15年ぐらい前から通っているそうですが、アルパインクライミングはやらないとの事でした。クライミングもアルパインクライミングのトレーニングとゲレンデのスポーツクライミングと2つに分かれてしまっているようです。こんなオーバーハングは実践のアルパインクライミングでは少ないです。

クライミングシューズでなく登山靴でのぼれば、こちらのフェースの方が実践的なアルパインクライミングのトレーニングに役立ちそうです。

岩場の下の洞穴に聖観音が2体安置されています。

岩場を過ぎて稜線への道を登ります。踏み跡などから判断するとここは正規の道では無いようです。

ようやく御嶽山と古賀志山の鞍部に着きました。高木が生茂っていますが、稜線から裏側を見下ろすと結構な痩せ尾根です。私は昼飯を持参しなかったらめ長浜兄からパンを貰い腹ごしらえをしました。

ここから岩の稜線を辿ると古賀志山の山頂です。稜線は痩せているのに山頂はなぜかだだっ広いです。ピークからの眺望は良くありません。
ピークのすぐ下から階段状の立派な下り道があります。登って来た単独行の若いお嬢さんに伺うと、途中崩落して新道が付けられていますが、分かりやすい道との事。
登って来た道は分かりにくいので、お聞きした道を下りました。途中丸太で階段状の道は崩落で通行止めになっていて、そのう回路を下りました。

下りきって林道に出る前に道がなくなり、林道が見えたのでそこをめがけて斜面を下り林道に出ました。振り返るとロッククライミングの岩峰が望まれました。

なぜか地図を見ても降りて来た道が釈然としません。よく分からないけど林道を真っ直ぐ下れば駐車場に当たります。

登り始めたのが10時過ぎで、時刻は4時近くなっていました。すっかりお腹が空いてしまいました。

鹿沼の街は直ぐ傍で、うまいと評判のチエーン店が鹿沼にあったので、そこで2人前を平らげました。