見沼田んぼ全周約34㎞(内約20㎞)桜回廊全コース散策その3、JR東浦和駅~大宮七里公園(約13㎞)
4月5日(土) 歩数25,475歩
見沼田んぼ桜回廊散策の最終日、4月に入って雨天が続き最終日は少し間が空きましたが、かえって桜は満開になりました。
最終日のコースはJR東浦和駅から見沼通線堀を経て代用水の東縁の回廊の終点大宮七里公園まで辿ります。
このコースの見沼大橋有料道路から見沼自然公園、加田屋新田、大宮七里公園まではクロスバイクのコースであり、良く知っているつもりですが、桜の季節は混むため走行したことななく、桜回廊としては未知でした。
桜の季節初めて辿る東縁の鷲神社周辺から加田屋新田の桜回廊が、西縁の桜回廊核心部に劣らず見事なフォーカルポイントを形成していることを発見しました。
この日は土曜日で前日に引き続いて天気も良く、ほぼ満開の桜を眺めに多くの人たちが訪れていました。
このコースの桜の見どころは見沼通船堀公園付近、浦和植物園界隈、そして国昌寺周辺の遊歩道、極め付きは加田屋新田の桜回廊です。
東浦和駅~見沼通船堀~川口自然公園~大崎植物園~国昌寺
東縁の桜回廊は緑のヘルシーロードが走っていて安全に歩くことが出来ます。ただし車の交通量の少ない車道があるのに緑のヘルシーロードを走行するロードバイクがいるので注意が必要です。私もクロスバイクを走らす時は、決して緑のヘルシーロードは走行しませんが、世の中勘違いする人も大勢います。

さいたま市みどり公園推進部「見沼田んぼ見どころガイド」より
JR武蔵野線東浦和駅

東浦和駅から見沼通船堀公園への画像は、デジカメで撮影しましたが、帰宅して誤って消してしまいました。
見沼通線堀・閘門式運河

15年ほど前仲間と、真夏に見沼通船堀で舟を走らせ実際に閘門するイベントを見学しましたが、その時の画像を探しましたが見つかりませんでした。
見沼代用水東縁と西縁の真ん中に位置し、余った農業用水を流す芝川

東縁、西縁、芝川の水位差が3mあるため、運河を閘門式にして通船を行いました。閘門式はパナマ運河と同じ方式ですが、英国の田舎でもシアトルの港近くの運河でも閘門式は見た事があります。人間の知恵は大したものです。
見沼通船堀

昔の通船堀の写真が公園の休み所にありましたが、実際運河は幅広のU字形で、舟が3、4隻行きかうことが可能なようです。

江戸時代は桜は無かったのでしょう。
見沼通船堀公園休憩場、トイレがあります。

ここに通船堀の図解があり分かりやすく解説しています。ここにトイレがあります。歳を取ると午前中尿意は近くなります。次は川口自然公園のトイレです。
見沼代用水東縁、木曽呂の富士塚

ここから東縁の用水にそって緑のヘルシーロードが始まります。用水を挟んで車道とヘルシーロードが左右にあります。
武蔵野線を潜る。

スタートからそこそこの距離を歩きますが、左側は荒れた葦原で景観が良くありません。武蔵野線のガードを潜ります。
川口自然公園

しばらく用水沿いのヘルシーロードを辿ると、川口市の川口自然公園に着きます。この公園は昨年5月に訪れたのでトイレだけ済ませ散策はしません。
川口自然公園

前回来た時は若いお父さんに連れられて小学生の子供たちが、家族で昆虫採集をたのしんでいる姿が印象的でした。
東京に隣接し、都心への通勤に便利で高層住宅など都市化が著しく進行している川口の人たちも、休日には家族揃って自然に親しみに来ている姿がとても印象的でした。
ちなみに私は昆虫採集とか釣りは好きでないので、子供たちと1回も行った事はありませんでした。無理して行かなかったのは、普段の暮らしがそれほど自然環境と隔離していなかったこともありました。
東沼神社付近

ここからしばらく桜回廊が続きます。右側にヘルシーロードがありますが、桜並木と離れてしまうため車道を歩きましたが、この区間は細い道なのに車の往来が激しくストレスの多い回廊でした。
川口市見沼自然の家

桜を諦めてヘルシーロード側に移りました。対岸は川口市の見沼自然の家です。昨年散策の際仔細に楽しみました。自然を求めて多くのご家族が来ていて、職員とボランティアによる自然体験に参加していました。
親御さんたちは皆熱心で、それだけ都市に住む我が子たちに生の自然体験をさせたいと願っているのでしょう。健全な発想です。
さいたま市大崎ゴミ処理施設が近づく。

遠くに大崎のゴミ処理施設が見えてきました。とりあえずの最初の目標です。
さいたま市大崎植物園横、ここから約1kmフォーカルポイントが続きます。

大崎植物園と見沼ヘルシーランド、大崎公園は、昔旧浦和市が力を入れていた施設ですが、私は縁がないこととあまり興味がないため植物園には1回だけ来たことがあります。むしろ私が頻繁に訪れていたのは隣接したごみ焼却施設で、庭のDIYの際、多量の廃材が出るので、その時は業者と間違えられるぐらい何回も通いました。
そして隣接する自動車教習所です。鴻巣は余りにも遠いので免許更新の際必ずここに来ます。今年も来ました。
見沼ヘルシーランド横、フォーカルポイントが続きます。

さいたま市大崎公園、フォーカルポイントが続きます。

大崎公園も家族ずれで賑わっています。
まもなくフォーカルポイントは終わります。

ここは手入れが悪い回廊です。秋の除草はやらなかったのでしょう。
このような休憩所が2カ所ありますが、ベンチがありません。

川口自然公園をでてからここまで2,5㎞、腰を下ろす場所がありません。
新見沼大橋有料道路を潜る

クロスバイクではこの橋から降りて、東縁を走ります。勝手知ったコースです。
桜の季節ここを通過するのは初めてです。

桜の季節は回廊は混雑するためクロスバイクで走った経験はなく、この季節は未知なのです。
遊歩道、ここから約1km弱のフォーカルポイントが続きます。

クロスバイク走行では左のメタセコイアの街道を走ります。この街道は車が飛ばすため命がけです。遊歩道の方が安全ですが歩行者がいるため走行は避けています。
フォーカルポイントが続きます。

この遊歩道はロードバイクが誤って飛ばさないように石が敷き詰めてあり、衝撃が大きいです。
にぎ合う国昌寺

国昌寺は駐車場もあり野菜販売の店があるためとても賑わっています。
国昌寺~見沼自然公園~加田屋桜回廊~七里総合公園~終点七里学校バス停

遊歩道、1km続くフォーカルポイント・緑のトラスト保全第1号地、

この人たちはマナーが良いかバイクを曳いて歩いています。この右側の斜面林は県の緑のトラスト1号として自然を保全しています。
遊歩道1km続くフォーカルポイント、野田小学校近く

もうすぐ遊歩道は終わりますが、この辺りは息をのむ美しさです。
見沼自然公園が近づく、

私は桜回廊も良いですが、回廊から見える見沼田んぼの美しい光景が好きです。回廊の途中には手の入っていない見苦しい原野など多いですが、この辺りは手が入っている生産緑地です。見沼田んぼが優れているのは、手が入った生産緑地が多いことで、その生産緑地の光景が桜回廊を美しくしています。私がフォーカルポイントとして推奨する区間は桜回廊の桜だけでなく、見沼田んぼの生産緑地として手の入った風景も含みます。
見沼自然公園

本日の目標の見沼自然公園に着きました。ここでゆっくりと昼食にします。ここまでくれば終点まで遠くありません。
見沼自然公園

天気が良いため多くのご家族が繰り出しています。みなさん多分常連でしょう。季節の天気の良い日、ここで寛ごうと決めている人たちだと思います。
かねがね公園は設備や環境が半分、後の半分は公園を利用している人たちの雰囲気で決まると想っています。
各地を旅していて城址や市内の公園を良く訪れますが、大体は想像通りです。浦和では別所沼公園が全国有数の雰囲気を持つ公園と想っていますが、この見沼自然公園も少しずつ見ごたえのある公園に向かいつつあるように感じます。
見沼自然公園

みなさんそれぞれこの公園の使い方に慣れてきているように感じます。
加田屋新田桜回廊 ここから約2kmフォーカルポイントになります。

桜回廊は狭い空間よりゆったりとした横に広がる空間が魅力です。
見沼田んぼの生産緑地の美しさ、年季の入った桜、枯草に覆われずよく整備された見沼代用水。そして回廊を辿る人たちの嬉しそうな雰囲気。
桜回廊のフォーカルポイントはこういう要素が組み合わさって生まれるのだと思います。
加田屋新田桜回廊、フォーカルポイント

まだまだ続きます。土手の下では蓬を摘んでいます。我が家の食卓は自家製の蓬パンでした。この時期は楽しみが多いです。
加田屋新田フォーカルポイント

今回加田屋新田の桜回廊がこんなに素晴らしいとは思いませんでした。いつも下の道でクロスバイクを走行していたため、気が付かなかったのです。
加田屋弁天フォーカルポイント

弁天様のお堂を覗いたことが無かったので、今回は登歩でもあり覗いてみたらお神輿が鎮座していました。
加田屋新田桜回廊フォーカルポイント

見沼田んぼは駐車場が無いので苦労しています。国昌寺の付近で子犬を連れたご夫婦に尋ねたら、大崎公園に車を置いて国昌寺に来たとの事。この土手の下には上手く駐車しています。
加田屋新田桜回廊フォーカルポイント

桜回廊は屈曲している箇所は優れたビユーポイントになります。平和そのものの光景です。
見沼桜回廊が終わりに近づいてきました。

田んぼの小道に上手く駐車しています。この角度では見えませんが加田屋桜回廊の見沼田んぼ側の斜面はムスカリの群落が広がっています。また彼岸花の季節は名所になります。
岩槻への近道を渡る

クロスバイクで走らせる場合は、私はここで回廊と別れて大宮霊園に向けて走ります。約1時間の周回コースです。
見沼桜回廊の終点・七里総合公園

七里総合公園は優れた公園ですが、あまり知られていません。
七里総合公園

広い公園です。奥に桜並木も拡がっています。
さいたま記念病院

さいたま記念病院はリハビリ病院です。私がさいたま市立病院に1か月入院後、リハビリ病院でリハビリすることになりこの病院も候補でしたが、健康診断を行っていた大宮共立病院に決めましたが、この病院でリハビリに七里公園を散策するのも良かったかもと想いました。見沼用水はこの水路でなく右にあります。
東武バス、七里学校前

ここから東武野田線の七里駅は約1200mあります。
幸い旧鎌倉街道だったここ岩槻街道はJR北浦和駅まで通じており、頻繁に東武バスが運行されています。このバスを利用して今回の回廊歩きは終了です。
今回の見沼田んぼ桜回廊は、都内の桜名所のように仕事関係で観賞するのではなく、家族で楽しむ場所です。
回廊沿いにはレストランやカフェ、お蕎麦屋さんやコンビニさえも無く、この桜回廊の散策のためにはお弁当を持参しなければなりません。また店屋もないので自動販売機は公園に設置しているだけです。
実際に3日間歩いてみて桜回廊は不便なところです。腰を下ろしたくても座る場所は限られ、バス停も限られ直ぐに交通機関を利用して移動できるわけでありません。
弁当も持参しなければ、食事ができる場所は皆無です。
このような不便な場所をわざわざ花見のために求めて、老若男女それぞれ家族で桜を楽しんで姿や、若いご夫婦の本格的バイクツーリングや、子供を引き連れた家族連れだってのサイクリングや愛犬も一緒に行き合う姿に一日感銘を受けました。
海の向こうで独裁者になったトランプは、神も畏れぬ自画自賛の関税政策に世界中が揺れています。我が日本社会に目を転じれば、社会常識を逸脱したTVのエンターティナーの事件や、その行為に正常な判断が出来ない巨大企業の経営姿勢、また政治の世界では人気取りのポピリュズムの極致のワンイシュー獲得合戦が行われ、信念の乏しい政治トップは右往左往しています。第二次大戦後80年経ち、何人か歴史の残る指導者はいましたが、今眼前に人類の進歩に逆行している世界を見るにつけ、公の社会に比べて、家族そろって花を楽しむ人々の姿に接すると、平凡であることを恐れぬ中庸の精神、物質的な享楽よりも、心のささやかな幸せを求めている姿にとても感動します。
個人や家族、ひいては社会のささやかな幸せという概念は、経済成長とは遠く離れた経済活動と全く無縁な概念に見えますが、今、実は経済成長を進める上で一番確実な概念のような気がします。
世界や社会が想像できない方向に歩んでいるとしても、さまざまな形で花見を楽しむ人たちを眺めていると、私たち社会の根底には、日本古来の「足るを知る」精神文化が未だ健在であり、もしかしたら少しずつ拡大しているのではないかという予感に包まれてきました。
桜というのは、私たちが年1回、私たちは様々な日本人に戻って、自分たちや日本人そのもの全体に思いめぐらす時のような気がします。
満開の桜吹雪を浴びながらふと想いました。