春の足音
極寒の2月が過ぎ、3月に入ると時々気温が4月並み上がります。毎日翌日の気温予報を確認し、PCの前だけでなく春の大気の下へと行動を起こします。
早春の季節、メインの庭は未だ3分の1は日が差しませんが、薔薇やガーデニングではさまざまな作業が生じます。また日々の作業では、気温の上昇した日や、風の強い乾燥した日には、冬の間控えめにしていた水やりが新たに加わります。
2倍の広さになった家庭菜園
今年は家内が行っている家庭菜園で、隣の畑を借りている人が止めたため2倍の広さになりました。
今までは狭いスペースだったため、私が手伝うことはありませんでしたが、1年近く放置していた畑のため地上部が枯れた雑草がそのまま横倒しになり、或いは手も入れていなかったため、土壌はコチコチに固まっていました。
そうなると男手が必要です。実を言うと私は30年前に草花のガーデニングを始めた時、ついでに野菜も知りたくなり、家庭菜園を借りていたことがありました。しかし家の庭のガーデニングで手が一杯で、休日しか訪れないシーズン中の家庭菜園は雑草との戦いで、収獲の喜びより雑草取りの苦しみが勝りました。
そんなことで家内が10年ほど前、今の家庭菜園を借りた際には、私は畑は手伝わない約束でした。大体私は食に興味が無く収獲しても食する喜びが皆無なため、畑が嫌いだったのです。そんな私に反して家内は食いしん坊なので、手作りの野菜に興味をしめしたのか、せっせと菜園に通っていましたが、興味の半分は切っても切っても咲き続ける宿根草の栽培でした。
家内は菜園では簡単にできる野菜しか栽培しません。周りの人はキャベツとか白菜、ブロッコリーなども栽培していますが、家内は殺虫剤を使わなくても栽培可能な冬の菜類や夏野菜ではインゲン、ミニトマト、ピーマン、ナス、鷹の爪、シシトウ、モロヘイヤ、オクラなど絞って栽培しています。
じゃがいもの植え付け
面積が増えたのでとりあえずジャガイモの種芋2キロを植えるために、畑を整備しました。1年以上放置した畑は雑草の根が土壌を覆い、それらを取り除いてから、畝をつくり牛糞を大量に施し、鶏糞などの有機肥料や微生物を混入します。畑ですから高価な薔薇の堆肥や肥料、土壌改良材は使用しません。
見沼田んぼの土壌は典型的な黒ボク土で、近年は治水工事が完璧に行われているため、水を被ることはありませんが、明治期まではナイル川のように洪水によって流されてきた肥沃な養分が堆積してほどよく団粒構造が維持されている土壌です。
見沼田んぼは安行の植木の生産地で、かっては梨苗の生産は日本一だった場所でした。20数年前は梨の苗木畑が多く見られましたが、今は樹木の苗木畑はあまり見かけなくなり、樹木の苗木の生産地としては他県に譲ったのでしょう。
家庭菜園を始める時、日本の農家がすべて使っている鍬は購入しませんでした。なぜなら固い土壌に鍬を振り下ろして腰をかがめながら手前に引く行為は、大変な労力を要します。昔の農家のおばあさんの腰が曲がっているのは鍬を使うためだと思っていました。
私は先のとがったエンピで固い土壌を掘って柔らかくするか、あるいは柄の長い米国産の子供用のシャベルを突き刺し、テコの作用で土壌を掘ります。スコップやエンピで土壌を掘り上げると労力が必要なため、掘り起こしたら直ぐにレーキで土壌を慣らしたり、固い土壌を砕いたりしながら、雑草を集めます。そうして植木屋さんが使う大きな土壌袋に根を振るった雑草を入れ、溜まったら1か所に捨てます。最後に畝を作る際は、窓あきホーを使用します。
円匙は元々明治陸軍が塹壕を掘るために西欧で開発された先が尖ったシャベルを導入したもので、土木作業や農業作業の基本用具となったものです。西欧では土壌を砕く道具はフォークを使います。
以前、家の庭で狭い場所で威力を発揮し愛用していた米国産の子供用のスコップを畑に置いて盗難に遇いました。もい1本あるので使う際は家から持参し、以来畑では大事な用具は置きっぱなしにしません。
もう何年も雑草が枯れて横倒しになったまま放置されていました。ここは家庭菜園外ですが、枯れやすいように始末して行こうと考えています。作業が増えそうです。その隣の樹木も敷地ではありませんが剪定が必要です。
前の土手にはウオーキングがてらアバラナ摘みの人たちが、行きかいます。
薔薇ロココの移殖
20数年前になりますか、大苗のロココを手に入れましたが、大型のツルバラとして植え場所が見つからなかったため、畑の端に仮植えしました。以来20年以上経ち昨年有機肥料をひとつかみあげたところ、従来になく枝がのび次から次へと花が咲きました。
これではと想い、今年は庭に植え場所があるため移植しようと想い、大変な作業ですが行動に移しました。
ロココはトゲが鋭く、移植するにしてもそれが難題でした。思い切って枝を整理し短くして、更に幹のトゲはハサミで先端を切り革手でも安全に掴めるようにしました。
問題は根の掘り上げです。国産のノイバラの台木の根は横に伸びるため、どのように掘り上げるかが課題でした。
案の定左右に太い根が横に伸びていました。手前の横に伸びた根は自然に切れましたが、もう一方の根は掘り上げて見るとかなり横に伸びており、キリがないため適当な位置で切りました。枝はひもでくくり、根はズタ袋に入れて車で運びました。
オベリスクの横にスペースがあったので、ここに大きな穴を掘り植え込みました。畑の土壌も、根となじむようにバケツ一杯運んで来て一緒に植え込みました。
根を大幅に切ったので今年は大したことないと想いますが、20数年邪険にし続けてきたお詫びに、めい一杯大事に育てたいと思っています。
オベリスクはルディテとラプソディ・イン・ブルーをからましていましたが、ラプソディ・イン・ブルーが枯れてしまったので、今後はロココとルディテが主役になります。
ご近所の珍しい椿、卜伴
近所を散歩していたら珍しい椿がありました。
江戸時代から続く椿の名花卜伴(ぼくばん)です。月光(がっこう)の別名があります。
満開の河津桜
近所の河津桜が満開です。
河津桜は古来の桜ではなく、1955年河津町で発見されたサクラで1974年に河津桜と命名されたそうです。
美しい花姿です。
桃の花の開花状況確認
今年は桜の開花が早く3月20日前との予報がありました。そうなると桃の花と重なってしまうので、気になって見沼田んぼの桃畑に身に行きました。
ちらほら咲いている花も見つけました。
蕾をばっちりとつけています。
梅の見納め
梅も見納めです。
黄色の花は春の合図、サンシュ
見沼田んぼのあちこちにサンシュが咲き始めました。
大きくなるためサンシュは花木としては人気が今一つです。
早春の味覚、アブラナ摘み
桃の花の確認の帰途、家内はアブラナ摘みを行いながら帰ります。おひたしにすると柔らかく春の香りが口内に広がります。
あと20日もたてば、菜の花が咲き乱れこの風景は春爛漫に様変わりするでしょう。