景信、城山、高尾トレーニング登山

コロナと私の病気で、中断していた北アルプス鏡平山荘を起点にする山行を、今夏全く久しぶりに実行することになりました。

今まで慣れ親しんだ北アルプスでも、歳を重ねてくるとあのスケールの大きさにたじろいできます。
久しぶりに、夏に同行するクラブの仲間、島田、新井両兄とトレーニングに高尾山に行きました。

今回は、高尾駅からバスで小仏峠入り口まで行き、そこから景信山、小仏峠、城山、高尾山、稲荷山尾根のゴールデンコースを辿りました。大昔OB会ハイクでこのコースで行った事はありましたが、通常はバスを避けて、高尾口から直接、城山、景信往復や城山や小仏から下山コースを辿って来ましたが、同行の新井兄推薦のバスを使用する景信~高尾のコースは、往復しないで済むため効率が良いことが分りました。

JR高尾駅で集合し9:12発のバスに乗ります。月曜日なのにバス停は長蛇の列のため、バスは2両用意してくれました。月曜日なのにこんなに混んでいるため、天気の良い土日の混雑はさぞかし凄いだろうと想います。

バスでは途中で半分ほど降りてしまい、車内は急に空いてきました。

バス終点の小仏バス停から舗装した林道を10分ほど歩き、景信山への尾根に取りつきます。ここは新井兄ご推薦のルートです。

ここからゆったりとした尾根道を登ります。高尾山域は登山者が多いため、登山道はよく整備されていてとても快適です。

標高290mの小仏バス停から、標高727mの景信山へ標高差430mを1時間余りで登るため、傾斜は結構急です。

同行の島田兄が撮影した花の画像です。左は舟の碇に似たことから名付けられたイカリソウ(碇草)、右はタチツボスミレ(立坪菫)です。

景信山の肩に着きました。風も快い冷たさで急登の割には汗をかきません。

肩から短い急登で最初の関門、景信山に着きました。以外に楽な登りでした。

ピークには盛りが過ぎたミツマタが咲いていました。ミツマタは野趣に富んだ花木で近年とても人気があります。コウゾなどと同じように紙の原料として使われてきた花木ですが、野趣に富んだ花木のため、万葉古今で詠われていると想い、松田修や山田宗睦の著作でしらべましたが作品は無く、我が国に渡来したのは遅く江戸時代に入ってからと想います。

山吹は昔から私の大好きな花木ですが、家の周りは八重ばかりで一重はほとんど見かけなくなりましたが、高尾山にきて久々に一重の山吹に出会いました。山吹は横に広がって伸びるため狭い庭では不向きで、やはり自然の中で伸び伸びと咲いている姿が合うのでしょう。


山田宗睦著「花の文化史」のヤマブキの項で万葉集の山吹の歌の中から1首紹介します。

「山吹のひほへる妹が朱華色(はねず色」の赤裳の姿夢に見えつつ」万葉集 詠み人知らず

山吹のような美しいあの子の朱華色(庭梅の紅色)の赤の裳裾を引いて歩く姿が、しじゅう夢に見える。という意味の歌ですが、美しい女性を山吹に例えています。

現代は、ピンク色だったらともかく、山吹に例えられたら、女性は迷惑と想うでしょう。

景信山からの城山、高尾山への眺望は抜群です。景信山と城山の間は小仏峠ばあり、中央右の山頂に鉄塔のある山が城山、その左が高尾山です。
城山の斜面に山桜を植えれば吉野の千本桜のような景観になるでしょう。

今の時期の富士山は雪が多く美しいです。富士山は太平洋岸にあるため、冬の西高東低の気圧配置では雪が少なく、春の南岸低気圧による方が雪が多くなるため4月上旬が最も雪の多い富士山が見られます。八ヶ岳も同じです。

11:30ですが、景信山で少し早い昼食とします。我々は話が長く、つい昔話に興じてしまうため、休憩時間が長すぎてしまう嫌いがありますが、先を急ぐだけが山行ではなく、話に興じるのも山の楽しみです。

この画像を見て気が付きましたが、話に興じていたら大勢いた登山者は大半が、出発していました。これも画像を見て気付いたことで、この時は全く意識しませんでした。

景信山からよく整備された縦走路の尾根をのんびり下ります。

古仏峠につきました。久しぶりです。参勤交代で甲州街道を使用し小仏峠を越えた藩は高遠藩、諏訪の高島藩、飯田藩だけの少数で、大半は中山道と東海道を使用したようです。甲府城は幕府の甲州道の甲府勤番として重要で、往来は盛んだったのでしょう。実際戊辰戦争では守兵の居ない甲府城に、勝海舟が交戦組の筆頭新選組を江戸から追い出すために近藤勇を甲州鎮部隊として、多摩に錦を飾りながら大名格で甲府に向いましたが、新政府軍に負けてこの小仏峠を越えて撤退しました。

明治天皇の巡幸碑です。古い小屋の残骸がまだあります。

城山に到着です。久しぶりの城山で懐かしいです。

ここでも長々と昔話に花を咲かせ、時間の経つのが忘れそうです。

この季節高尾山は花木が美しいです。下界では遠に終わってしまった花桃が咲いているし、山桜も見事です。

小屋の人が手入れをしているのでしょうか、水仙やムスカリ、スノフレークが満開です。小屋の人が自宅から持ってきて植えたのでしょう。これらの球根植物は、自然に分球して増えるため一度環境に馴染むと毎年必ず花を咲かせてくれます。段々見事になるでしょう。右はヤシオツツジです。鮮やかな薔薇色が眼を惹きます。

城山を下り城山と高尾山との鞍部、トイレまで来ました。

これから緩い登りが続く巻道を登り、高尾山直下に着きました。

ここから高尾山ピークを経由せず、巻道を通リ稲荷山の尾根を下ることに決めました。

稲荷山の尾根道は高尾山ピークから何回も下っていますが、このピークを通らない巻道がいつも気になっていましたが、間違えてしまったらと考え止めていました。今回初めて通ります。

稲荷山の尾根道は完璧に木道で覆われていました。木道も慣れてしまうと楽ですが、横見が出来ないのでつらいです。稲荷山展望台です。ここから終点まではもうすぐです。

登山口の途中に小さな祠がありました。旭稲荷社の看板があります。

ようやく登山口まで降りてきました。16:30です。2度の長い休憩を含めて6時間半の行程でした。

下山の一杯とおいしい蕎麦を楽しみに下山してきましたが、5時近くのため門前町の店は軒並み閉店してしまいました。門前町の一番遠くの店1軒が開いており、そこで乾杯とおいしい蕎麦を食べ再びたのしく談笑しました。

いつも想うに、高尾山の門前町のお蕎麦屋さんは、どの店に入ってもバラツキが無くハズレがありません。リピート観光客で味が磨かれているのでしょう。

下山の翌々日筋肉痛が出て来て悩まされましたが、充実したトレーニングができたし、何よりも時間の経つのが忘れるほど気の合う仲間との愉快な山行でした。