23年薔薇友訪問記18、北本・浪井さんの庭

私は今までたくさんの花好きの人を知り合う機会がありましたが、浪井さんほどの花好きには出会っていません。
浪井さんは北本オープンガーデン花結会の会長を長く務める傍ら、北本福音キリスト教会の敬虔なクリスチャンです。
浪井さんとはお付き合いが長いのですが、毎年オープンガーデンの庭を見させて頂くと、前の年に見られなかった発見が必ずあるのです。

私の経験では長い間ガーデニングを行っていると、植物に慣れ親しんできていつの間にか手を抜いてきます。薔薇を含めて植物は成長するのは苗から育つときだけで、庭木や野草と異なって、多くの植物は、手を入れずにいると少しずつ退化して行きます。また手を入れただけでは退化が止まらず、新しい植物と入れ替えないと、庭の美しさは維持できません。
浪井さんの庭の花を見ていると、退化する草花は絶えず新陳代謝を積極的に行っているのが見て取れます。
これは口で言うのは簡単ですがそれを10数年続けていることは容易ではありません。浪井さんの庭には花に対する意気込みを感じ、浪井さんに比べると私などは大した花好きでないことに気が付くのです。

浪井さんの庭は一見すると圧倒的な色彩で迫ってきますが、庭に1歩足を踏み入れると、見逃せない箇所が次々と現れ、その場面場面が一つの宇宙を形どっています。空気中に水蒸気の多い同じ島国のイングリッシュガーデンと日本の庭の共通点は、大陸系の庭と異なり、いかに植物の繊細な瑞々しさをディテールで表現するかにあるような気がします。

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所狭しと植えられたり置かれたりした花々です。

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浪井さんはハンギングバスケットの講師です。、薔薇は場所が必要なため背景に使用するだけで最小限にとどめ草花を優先にしています。

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薔薇の根元は草花の競演です。

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ピエールとジキタリスとカンパニュラの見事な競演です。

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浪井さんは多肉植物にも造詣が深いのです。昨年ステキな多肉の寄せ植えを頂きました。

フェンス際の下草に眼を奪われてしまいました。これぞ庭のディテールの極致です。カラーリーフだけでこれだけ表現できるのです。



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さてここから本番のハンギングと寄せ植えです。

いずれも年季の入った仕立てです。

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次から次へと、作り出したら手が止まらない感じです。

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おそらく浪井さんの頭の中に次から次へと、様々な創作イメージが出来ていて、表現し続けていたらこれだけ増えてしまうのでしょうか。