登山のトレーニング、久々にクロスバイクで

梅雨明けに仲間4人と北アルプス双六岳山行を計画しています。既に山小屋の予約も仲間に取ってもらい後は、自分の身体を北アの登山に耐えられるよう準備するだけです。コロナ禍と私の病気入院で最後に鏡平山荘に行ったのは19年の夏で、あれから4年ぶりになります。

思い起こせば5年前まで、クラブのOB会の役員をやっていて、18年3月の学生の雪山訓練山行の北八つ天狗岳が私の最後の雪山でした。そしてその夏が鏡平山荘から烏帽子岳の縦走の初日、仲間の明神の岩場遭難連絡を受けて山行を中止し上高地に向い、日本山岳会の山岳研究所を起点に2度捜索のサポートに行きました。そしてその翌年、最後に行った19年夏の鏡平は荒天と学生のアクシデントの知らせで、予定を繰り上げて下山しました。今年の北アはそれ以来です。

私は今年80歳になりますが、この歳まで何とか登山を続けられたことにありがたい気持ちです。
と言いながらも登れなくては同行する仲間に迷惑をかけるので、久々に物置からクロスバイクを引っ張り出してきて、梅雨の晴れ間になじみのコースに出かけました。とか軽く書いていますが、実際は物凄いプレッシャーを感じているのです。

見沼干拓の象徴、江戸時代から続く加田屋新田

田植えが終わったばかりの水田です。6月下旬から美しい美田に変わります。

私のクロスバイクのコースは、氷川女体神社、見沼大橋、見沼自然公園、七里公園の見沼田んぼの核心部を巡るコースで約11㌔です。
車の交通の激しい場所は避けて自分なりに編み出したコースですが、全力疾走部分が長く、緑豊かで涼しく、自然が豊かで自分なりに良く組み合わせたものだと自己満足しています。

最初に氷川女体神社を目指し、お参りしてからノンストップで見沼田んぼを1周して戻りますが、たまには見沼自然公園や、途中の弁天様で美しい水田を眺めながら休むこともあります。普段のウォーキングですと氷川女体神社まで距離があるため、なかなかお参りに行けませんが、バイクだとあっという間のため、お参りに行けます。

見沼弁天

見沼田んぼは大半が畑地ですが、東縁は江戸時代以来の美田が多く、見沼弁天は見沼用水の東縁の土手の上から水田を見守っています。

見沼自然公園

見沼自然公園はいつ来ても美しいところです。

                

見沼自然公園です。私の大好きな公園で、周りに人家が無く、交通が不便なせいか、いつも空いています。

見沼田んぼは首都圏に残された最大の緑地帯といわれていますが、見沼自然公園はその象徴です。隣にはかっての野田の鷺山がありますが、都市化の進展に伴い、今は生息が見られず記念館だけがその跡を留めています。


公園はもともと沼地を埋めた立てよくある親水公園です。日曜日の早朝の光景ですが、野鳥を観察する人、犬と散歩する人様々です。多分みなさん徒歩では来られないため、思い切って車で来ているのでしょう。

先日、体重計が壊れたため購入のため家電屋さんに行きました。その時ついでにカメラ売場を通リ驚きました。何と一眼レフのミラーレスカメラが、棚一列を占めていることに比べ、デジカメが数台しか展示していなかったことに驚きました。近くにいた店員の人に、もうメーカーはデジカメを止めてしまうのかと尋ねたら、IC不足で品ぞろえが間に合わない事とやはりスマホカメラが主流になり、従来のデジカメ需要は少なくなってしまい品ぞろえもそれを反映しているとのことです。
また以前に比べるとデジカメの価格も高くなりました。

私は、山で少しましな写真を撮ろうとソニーの一眼ミラーレス発売と同時に、合わせてズームの交換レンズも購入しましたが、今で使用するのは1年に1回、薔薇のシーズンだけです。デジカメはソニーのサイバーショットを発売以来、1回ソニーを買い替えて愛用しましたが、途中娘が初ボーナスの時、無理してリコーの伝説のGRデジタルをプレゼントしてくれましたが故障したため、再びソニーのwx350を購入し今日に至っています。また登山の際雨天や落下に耐えるデジカメとしてニコンの防水カメラを併用しています。フィルムカメラから初めてソニーのサイバーショットに切り替えた時の薔薇の画像の緑の美しさに驚き、以来主にソニーを愛用しています。

デジカメが世の中から姿を無くなってしまう時代だということが判明したので、残り少ない年月ですが、せめて今愛用しているデジカメを大事に使用して行きたいと改めて想います。

上の睡蓮の画像はスマホカメラのズームを効かして撮影しましたがボケてしまいました。最新のスマホのカメラはこんなことは無いのでしょう。

私のクロスバイク

日曜日の早朝、静かな池畔の光景です。

今まで私のバイクの画像は撮らないできました。何故かというとサドルが低すぎて格好悪いからです。今の若い人たちは、ツール・ド・フランスの選手のように長身で、サドルの位置はハンドルより高く、お尻を上げた極端な前傾姿勢で乗っていますが、それに比べると私のバイクのサドルはフレームにぶつかるぐらい低いのです。

ロードバイクは基本的には足を地面につける時は、お尻をサドルから上げフレーム上部のパイプにまたがって着地します。足の短い私でも3~40代に乗っていたロードバイクは車高も高く、着地するときはフレーム上部にまたがって行っていました。

10年前新たにバイクを購入する際、ロードバイクでなくクロスバイクを選択し、格好悪いけれど、サドルの高さも、サドルにまたがって方足先が地面に着くように調節しました。市街地走行ではその方が遥かに安全だからです。あれから10年、近年益々私の選択が正しかったことを痛感しています。

私のクロスバイクは、登山のトレーニング用として、ブリジストンのアンカーというモデルで10年前、イオンバイクで購入したもので、全くトラブルが無く満足しています。

3~40代に乗っていたロードバンクは、オーダーフレームのハンドメイドで、主に冬場のスキーのトレーニング用に購入しました。当時は荒川のサイクリングコースが出来たばかりで空いていて、10月に入ると毎週土曜日には与野の荒川公園から桶川の本田飛行場まで疾走していました。真冬のスキーシーズンに入ると、毎週スキーで多忙になり、またコースには北風が吹き前に進めなくなるため止めていました。当時は登山も行っていましたが、若かったためスキーのように特別なトレーニングは行いませんでした。

クロスバイクは、ロードバイクとオフロード専門のマウンテンバイクの中間よりロードバイクに近いバイクです。ロードバイクはロードレース専門のバイクで、整備された段差のない舗装道路専門のバイクですが、クロスバイクは、もう少し汎用性が高く、舗装した山道の上下など、快適に行えるような装備を備えています。
ということは街中のフラットでもない道も走れ、ブレーキは強く急な下り坂の制動機能も十分で、しかも咄嗟に急ブレーキも掛けられます。

ロードバイクと比べるとタイヤは空気入りのチューブを使用しているため重く、ハンドル、変速機レバー、ブレーキレバーも、操作が安全な部分だけ重量もかさみます。ということでスピードの点ではロードバイクに比べるとかなり不利です。

近年は街乗専用でクロスバイクタイプのバイクが多く選択には迷いますが、私にとってタイヤチューブを取り換えただけで10年乗っても変わらないため満足しています。
ロードバイクでもクロスバイクでも乗車する際は、ヘルメットを着用しサイクルウエアを纏い、乗り出したらハンドルから手を放さず、ペダルを止めず常に回転させて漕ぐことが、基本的にバイクに乗るスタイルです。のんびりと景色を眺めながら散歩を楽しむのでしたら、他のタイプの方が良いでしょう。

バイクに乗る際一番神経を使うことは、車のドライバーに、バイクを認識してもらうことです。後方から追い抜かれて行く場合が一番多く、また前方では住宅街の小道からの出会いがしらの注意喚起、前方と後方では1車線の見通しの悪いカーブでの注意喚起、それぞれ大いなる注意喚起が必要です。
ロードバイクを乗る人は格好付けて装着しませんが、私は安全第1で行っています。
左のフロントライトは3段階切り替えで点滅を採用、右のリアライトは5段階切り替えでスライド点滅で後方の注意を喚起しています。

この前後のライトを点滅して走るのは少し格好悪いですが、私にとっては死活問題です。バイクはママチャリを乗るように走りません。たえずペダリングを止めず一定スピードで走行するため、バイク走行中は眼に加えて5感の内の耳をそばだてて走ります。脇道から車が出てこないか、カーブの向こうから車がスピードを出して走行してこないか、動物的な感覚で耳をそばだてて微かな音でもキャッチし、対処できるよう身構えて走ります。

タイヤは700C×28Cです。昔の700Cホイルとタイヤはチューブラと車輪ごと交換できたのですが、今の700Cタイヤは昔に比べると少し太くなっています。サイクリングコース以外は道路の端や、田舎道など舗装修理やワダチなど路面が良くないので、この700Cタイヤにパンパンに空気を張っていれば、パンクの心配もなく安心です。

右は強力なカンチブレーキです。制動力抜群で安心感があります。

フロント3枚、リア8枚の合計24段変速です。もっとも急な峠道を上がることも無いのでフロントの3枚は必要なく、近年は高架橋に上がる急な側道も面倒なのでフロントは使用しません。フロントギアは懐かしいスギノ製です。

クロスバイクに乗る際は、いつもサドルバッグを装着しています。ライデイング途中、一番可能性のあるのはパンクです。ロードバイクではパンクしたらチューブラ事交換すれば良いですが、ロードバイクに比べてクロスバイクの700Cタイヤはパンクしずらいですが、チューブだけ交換という手もありますが、私は現場でパンク修理を基本としています。右はポンプです。小型のポンプもありますが、このポンプは標準装備のためそのまま使用しています。

1回だけライディング中にパンクした経験がありました。サドルバックにはワイヤー錠、パンク修理セット、タイヤヘラセット、万能工具、万能ペンチを装備しています。これだけあれば応急修理は可能です。後はスマホです。右はボトルホルダーにポカリを装着しています。

頑丈なフラットバーで操作性の良いブレーキとシフトレバーの1体型です。クリックタイプなのでシフトの位置付けが明確です。昔はシフトやブレーキはサンツアーとシマノが分け合っていましたが、今はシマノの独壇場です。右はアマゾンで探したバックミラーです。初代は破損しましが2代目は少し小型で見えづらいです。

空気圧はパンクを防ぐために重要です。時々点検して空気を点検しています。右はテレビを見ながらトレーニングをと、薔薇を眺めながら庭でトレーニングをと考え購入したミノウラ・トレーニングマシーンですが、室内で使用するとタイヤの接地面の音が大きく、庭ではペダルを漕いでいるだけでは飽きてしまい今は物置に眠っています。

今のクロスバイクを購入して10年経ちました。きっかけは10年前70歳を目前にして、クラブの学生たちが槍からキレットを越えて、我々と涸沢で集合し初秋の穂高で合宿を行うためでした。当然山行は幕営になり、そのため寝袋やエアーマットを購入し、OBは3人参加しましたが、もちろん自炊でコンロや燃料、食料は自分で担ぎあげなくてはなりません。更に東陵など軽い岩登りや雪上訓練のために40mのロープや確保用具、ピッケルも必要になりました。まして夜行バスで早朝上高地から涸沢まで20㌔以上のザックを担いで登らなければなりません。

この事態に備えるために、足の筋肉を鍛えるために、毎朝軽いシティサイクルで約1時間今のコースを走りましたが、やはり本格的なバイクが欲しくなり今の愛車を購入したのです。以来雪山や夏の長期縦走の前には、このクロスバイクを取り出して走っています。

スポーツと年齢の問題を考えた時、高齢者に適さないのはバイクとスキーです。この10年の経験でロードバイクやクロスバイクは年寄りに適していないことが、分かりました。直線走行でしたら問題はありませんが、カーブの合図を片手ハンドルで行うことや、咄嗟のブレーキや回避操作、そして停止作業、更に足の回転力の無さ、総合的なバランスなど、ロードバイクやクロスバイクは年寄りに全く向いていない乗り物です。まして市街走行など怖くて不可能な事が解りました。

30~40代の頃、夕闇の中、腕に点滅ライトを点けながら街道を走っていると、右腕ギリギリにダンプカーが周囲の風を巻き込んで追い抜いて行きます、瞬間その風に引き込まれるのを抗うように走行していた当時を思い出します。今、とてもそんな勇気はありません。

ロードバイクやクロスバイクにとって最大の脅威は自動車なのです。自動車が無ければバイク走行は天国です。
しかし自動車走行禁止のサイクリングロードは別な脅威が発生します。それは年若いマニアックなライダーたちで集団で走行し、年老いたクロスバイクのライダーを子馬鹿にしながらわざとスピードを上げ追い抜いて行きます。今のコースにも、たまにそんな奴を見かけます。そんなことで自尊心を満足させているとしたらとても哀しいことです。私の場合登山では素人の登山者たちをそんな目で見たことはなく、それ以前に他の登山者たちには関心が無く私の眼に入りません。スキーもそうでした。

コースの最初に氷川女体神社の参拝を行うのは、その日のツーリングの安全を祈願する為でもあるのです。