25薔薇庭訪問記23、鴻巣市花久の里ローズガーデン
花久(かきゅう)の里は、ローズガーデン、コンサートホール、うどんレストランの3部門からなる鴻巣市の施設でNPO法人が運営しています。
この施設は、二代にわたり衆議院議員を務めた故青木正氏、故青木正久氏のご遺族から旧川里町に寄贈された江戸時代以来の屋敷を、合併後の鴻巣市が再生したものです。
故青木正久氏は国会議員として環境庁長官を務めた他、音楽議員連盟の事務局長として音楽文化振興法の成立に尽力し、また「日本ばら会」の副会長を務めました。
「花久の里」は薔薇と音楽を愛した青木正久氏の意思を引き継ぎ、花の街鴻巣の田園のど真ん中に建てられた文化の薫り高い施設です。
北本オープンガーデンに同行した篠崎さんは綿貫さんたちと、花久の里のローズガーデンでボランティアで薔薇の手入れを行っており、また私も花久の里の館長さんとは顔見知りですが、長い間訪問していないため今回改めて訪れたのです。
久しぶりに訪れましたが、幅広い薔薇をコレクションした本格的なローズガーデンとして薔薇の品種は偏っておらず、オールドローズを除いてはシュラブローズや木立薔薇など広範囲な種類の薔薇を見ることが出来ます。

復元された堂々たる長屋門です。

「花久の里」のサインです。花と薔薇を愛した故青木正久氏の一字と組み合わせたのではと想像します。

再現された母屋で右正面がコンサートホールです。イベント告知を見ると、プロのカルテットによるベートーベンの弦楽四重奏曲全曲演奏の案内がありました。
私も、ブログ作成の際、時々ゲバントハウスカルテットのベートーベン弦楽四重奏の全曲CDを聴くことが多いため、このホールで聴いてみたいなと想いました。

花の街鴻巣の施設らしく大株のインパが並んでいます。

この中にレストラン花音里(かおり)うどんがあります。埼玉県の農家は、米の裏作で小麦を栽培する二毛作を古来から行っており、特に埼玉県北では盛んで、今では鴻巣、熊谷、行田はおいしいウドンの産地となり、うどん屋さんが多いです。
鴻巣のうどんも地元産小麦100%のウドンで打ち立て、茹で立てのおいしいうどんが食べられます。
うどんを食べるために昼時を目指して訪れました。

花久の里の入り口は、駐車場に近いこちらからがメインになります。駐車場から入ると鴻巣産の草花が所狭しと並べられた売店があります。
この日は雨が上がらず、来店者は傘をさして見学します。

ローズガーデンの入り口です。

雨のため見学者は少ないです。本格的な英国風のローズアベニューです。

ローズガーデンは思いのほか広く、宿根草と共に植えられている場所と薔薇だけの場所もあります。

これだけの広さの場所を手入れするのはたいへんです。常駐の職員の方たちとボランティアの人たちの努力のたまものです。

ローズガーデンはシュラブ系と木立系と別れており、品種表示がしっかりしているため、目当ての薔薇の花や樹形の基本が良く判ります。

イングリッシュローズは数多く植えてあり、廃番になった懐かしい品種に出会えます。

重厚なローズアベニューです。仕立ての参考になるでしょう。

特にローズガーデンは広いです、民間の薔薇園は敷地の都合、想ったより広くありませんが、花久の里のローズガーデンはとにかく広いです。